神戸は灘。
港町に流れる酒の香り──
そこは“あの組”も睨みを利かす、仁義と硝煙の街や。
でもな。そんな灘で、ワシに急遽2時間の空白ができたんや。
普通の男は「何して時間潰そか」やろうけど、
ワシにとっちゃそれは、“修羅の隙間”や。

「溜まった垢も、浮世の澱も、全部流してまえ。」
向かったのは、男の聖地──
「六甲 おとめ塚温泉」。
♨️「おとめ塚温泉」──見た目は乙女、実は益荒男(ますらお)
まず聞いてくれ、このネーミングや。
女湯は「乙女の湯」。
そんで男湯は──「益荒男の湯」。
名前からして気合いバリバリやないか。
脳内に和太鼓が鳴り響いて、もう任侠の湯場や。
▶中2階・2階と構造が道場のように入り組み、導線に緊張感あり。
その2階にそびえ立つのが……極上の露天風呂。
ここ、源泉100%。加温も加水も一切なしの真っ向勝負の天然温泉や。
肩まで沈めば、背中に背負った“過去”も仁義も、湯けむりに溶けていきよる。



「熱くなったら隣の水風呂へ飛び込め!夏場の荒行や。」






⚡伝説の「ヘルツバス(電気風呂)」──腰にビリビリ効くで!
屋内風呂も見逃すな。
中でも忘れちゃいかんのが、通称「ヘルツバス」=電気風呂。
これが腰に、ガツンとくる。
整形外科の低周波治療?──あんなんぬるま湯や。
こっちは男を極楽に送る、ビリビリの修羅場。
腰に“武勇伝”抱えたオッサンにこそ、味わってほしい湯や。


🍛ピアハウス六甲2──“漢(おとこ)のカレーセット”に沈む
風呂上がりの一服後、向かった先は……
「ピアハウス六甲2」。
ここは、北九州帰還の朝、会長と肩並べて飯を喰うた店でもある。
今日は若い衆連れて、再訪や。
ワシのチョイスは「カレーセット」。
カレーライスに、うどんかそばがついてくる漢のコンビ定食。



「若い衆はカレーうどん。まぁ、若さやな。」
食券出しゃ、すぐ出てくるスピード感もええ。
厨房の動きが、まるで港湾現場や。
でもな、味は骨太で、芯がある。
これは“侠(おとこ)の味”や。
地味に見えても、ガツンと来る。安いだけの飯とは、訳が違うんや。






🚢港町に浮かぶ、フェリーの影──「やまと」と「ぱーる」
腹を満たして帰り道、港に目をやると、
静かにたたずむ2隻の巨体──
- さんふらわあ ぱーる
- 阪九フェリー やまと
夜通し働いた鉄の巨人たちが、束の間の休息をとっている。
若い衆が言うた。



「専務……いつか、フェリー旅、行ってみたいっすね」
ワシは何も言わん。ただ、うなずくだけや。


📝まとめ|灘流・極道湯けむり道中
項目 | 内容 |
---|---|
温泉名 | 六甲 おとめ塚温泉(男湯は益荒男の湯) |
特徴 | 源泉かけ流し、電気風呂あり、露天も充実 |
予算 | 温泉 450円前後~ |
最寄駅 | 阪神「新在家」駅、JR「六甲道」駅から徒歩圏内 |
項目 | 内容 |
---|---|
食事処 | ピアハウス六甲2(港湾で働く漢たちの食堂) |
予算 | 食事270円~ |
最寄駅 | 六甲ライナー「アイランド北口」からなんとか徒歩圏内 自動車、バイク、自転車で行くことをオススメ |
🚶男の休息は、湯とメシに宿る。
肩が重い時、腰が痛ぇ時、
何かに追われてる気がしたら──
一度、灘の街に来てみてほしい。
湯で洗い流し、メシで魂を満たす。
それが灘流、極上湯けむり道中。
またふらりと来させてもらいまっさ。
その時ゃまた、仁義と湯けむりの挨拶を──。
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