兵庫・神戸某所──
朝もやの中、静かに集まるは兵庫県サイクル&ドリンク愛好会の会長と専務。
今日は一味違う。戦(いくさ)は滋賀──
東海道、水口から草津までの渡世街道を、小径自転車で往く。
【一の章】神戸〜草津〜貴生川〜水口石橋──鉄路の渡世、静かなる出発
まずは神戸某所の駅からJR草津駅まで輪行や。
車窓から流れる景色に、今日の覚悟を映す。
草津駅からは草津線に乗り換え、貴生川駅へ──

さらに近江鉄道水口・蒲生野線に乗り換え、辿り着いたは水口石橋駅。

今日の舞台はここから始まる。
自転車を組み立て、ワシらの鉄馬が目覚める音が、朝の静けさを切り裂く。
【二の章】三筋の辻──からくり人形に魅せられて
駅を出てすぐ、現れたのが「三筋の辻 からくり人形時計」。
小粋な機械仕掛けが、時を告げて舞を踊る。
現代の技と、古の街が交差する場所や。

──まるで、街が「よぉ来たな」と笑ってくれたようや。

【三の章】水口宿と美冨久酒造──歴史と酒の交差点
旧東海道を進むと、そこは水口宿。
江戸の風が、今も石畳に息づいとる。


町並みを抜けて向かったのは、美冨久酒造──
試飲一献、冷えた純米吟醸で喉を潤したいところやけど、ここは我慢や。

「この一杯のために走っとるんや」
と言いたいところやけどな。飲んだら飲酒運転でブタ箱行きや。
【四の章】横田渡跡から北島酒造、石部宿へ──旧道に宿る魂
旧東海道の横田渡跡。今は橋も舟もないが、ここにも確かに人の営みがあった。

その記憶を辿るように、我らは北島酒造へ。
酒蔵に漂う芳醇な香り、そこに宿るのは土地の魂。

そして、石部宿の田楽茶屋へ。
味噌田楽を堪能したかったんやが、先を急いだ──
「道の上でこそ、ほんまの味がわかる」とは、ええこと言う奴もおる。

【五の章】草津宿追分道標から草津宿本陣へ──東海道の終着点へ
石畳が続く旧街道を進めば、やがて見えてくる「追分道標」。
ここは、東海道と中山道が分かれる分岐点──まさに運命の十字路や。
昔の旅人も、ここで思い悩んだやろ。

俺らはは迷わず東海道へ進み、草津宿本陣へ辿り着いた。

瓦屋根の向こうに、旅の終わりが見えてきた気がした。
【六の章】駅前での盃──これぞ“終いの儀式”
JR草津駅前。会長と専務は無事に任を果たし、輪行前の「明石亭 草津駅前店」新規開店や。
缶ビールがパシュッと鳴るたびに、笑いがこぼれる。
「今日も、ええ旅やったな」
乾杯と共に、すべてが報われる──
ペダルを漕ぎ、歴史を感じ、酒で心を結ぶ。
それがワシら、サイクル&ドリンク愛好会。
輪行袋に愛車をしまい、神戸への帰路につく。
【総括】
旧東海道の古道に、小径自転車で足跡を刻む。
街道を愛し、歴史に敬意を払い、酒に花を咲かせる。
これがワシらの流儀や。
次はどの街で“渡世”するか──
また、旅の計画を練らなあかんな。

にほんブログ村
コメント