
「今日、35度いくらしいで」



「ほな、涼みがてら行っとこか、いつもの店にな」
──灼熱の真夏日。
専務と相談役が向かった先は、西宮の片隅にひっそり構える下町のたこ焼き屋。
先週は閉まっとったが、今日は「のぼり」が陽炎に揺れてる。
それはまるで、“のれん分け”された組の旗印。
よし、開いとる──寄り合い決行や。


🍺 まずは、スーパードライで景気づけ
カラカラと引き戸を開けて店に入る。
見慣れた女将さんに「たこ焼き、2皿な」と伝え、
冷蔵ストッカーからスーパードライを引っ張り出す。
「おつかれさん──」
キンキンに冷えた1本目は、喉を通る前に消えた。
外は灼熱、店内は天国。
冷房がキンキンに効いとる。




🐙 しかし…たこ焼きが、来ぇへん!?
ビール2本目に差しかかる頃、
いつもなら熱々のたこ焼きがやって来る時間や。
…が、待てど暮らせど来る気配なし。
女将さんの動きもなんや“焼き”に入ってへん。
「たこ焼き、焼けましたかいな?」
と聞けば、女将さん、
首をかしげて一言──



「お二人さん、何か頼んでましたかいな?
さっき焼いたけど、誰のかわからんで、ホットストッカーに入れてまんねん」
…一瞬の沈黙、からの──
「なんじゃそらぁぁ!」
専務も相談役も、腹抱えて大笑いや。
もうな、こういうのも下町の風情。
怒る気もせぇへんわ。
🔥 昔ながらのたこ焼きと、ビール3本目
しばらくして、たこ焼きがホットストッカーから登場。
確かに少しカリッと感増してるが、それもまた良し。
最近のトロふわもええけど、
ワシらの舌には、やっぱり“素朴なたこ焼き”が沁みる。


💰 お会計に涙──たこ焼き2皿+缶ビール6本で2000円!?
笑って、呑んで、食って──
お勘定はまさかの2000円。



「この時代に、こんだけ酔えて2000円て、奇跡やで…」
財布の中の渋沢さんがほっとしとったわ。
まさに**“下町価格”**。
🚲 でも、まだ終わらん──明石亭「東三公園店」へ移動!
とはいえ…
酔い足らん。
そう思うのが“業界の性”や。
ドラッグストアで追いビール&つまみを調達して、
いつもの“別宅”こと、「明石亭 東三公園店」へ移動。
ここはふじ棚の下のベンチが指定席。
今日は暑すぎて、人っ子ひとりおらへん。
静まりかえっとる。
けどな──
“木の葉が風で揺れる音がBGM、ベンチが酒場”
それがワシら明石亭の醍醐味や。


🧾 本日のまとめ|下町たこ焼き飲みのススメ
項目 | 内容 |
---|---|
店名 | たこ焼まぁちゃん |
飲食内容 | たこ焼き2皿+缶ビール6本 |
価格 | 驚きの2000円(税込) |
雰囲気 | 昭和そのまんま/冷房よりも人情が効く |
特記事項 | 女将さんは忘れん坊。でも焼く腕は確か。 夕方には売り切れる場合が多いのでお早めに。 かき氷もあるで。 |
笑って呑んで、炎天下の下町たこ焼き。
値段や味やのうて、人情で酔える場所──それが“寄り合い”の真髄や。
また来るわ、女将さん。
たとえたこ焼きが“ホットストッカー常連”でもな。


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