鉄道好きと日本酒好きの心をくすぐるイベント、それが大阪モノレールの「日本酒列車」。車内で日本酒を楽しみながら沿線を巡る、まさに“大人のための移動酒場”だ。先月は鳥取をテーマにした「鳥取かーにばる号」に参加し、すっかりこのイベントの魅力に取り憑かれてしまった。どうやらこの企画、毎月テーマとなる地域を変えて開催されているらしい。今回は「ご縁の国しまね」。果たしてどんな酒と出会えるのか。期待と少しの不安を胸に、再び万博記念公園駅へ向かった。

再び万博記念公園駅へ
先月の「鳥取かーにばる号」でたっぷり日本酒を楽しみ、「しばらくはいいかな」と思っていたのだが、このイベントは毎月開催されていると知り、つい予約してしまった。今月のテーマは島根。正直、日本酒のイメージはそこまで強くないが、それもまた楽しみのひとつだ。
集合場所の万博記念公園駅に到着すると、前回ほどの賑わいはないものの、イベントらしい雰囲気は十分。これから始まる“走る酒宴”に向けて、ゆっくりと気分が高まっていく。

駅構内のイベントブース
駅構内には、島根に関連した出店が並んでいた。地酒の販売はもちろん、名物の赤てんやしじみなど、地方色豊かな物産が並んでいる。
イベントステージでは、大阪万博でも人気だった石見神楽の公演が行われていたが、こちらは有料。幕がしっかり張られていて中の様子は見えない。気にはなるが、今日は日本酒列車が主役。出店を軽く見て回りながら、乗車時間を待つ。




貸切列車の特別感
受付は一度駅の外へ出て行う仕組み。名札を受け取り首から下げると、再び従業員通路から駅構内へ戻る。普段は入れないルートを通るだけで、ちょっと特別な気分になる。
ステージ前に集合し、いよいよホームへ移動。電光掲示板には「団体・貸切」の文字。これを見ると、なぜかテンションが上がる。だが同時に思う。全車両が“のんべえ”で埋まるモノレールとは、なかなか凄い光景だ。




車内の準備と最初の一杯
電車がホームに到着し、いよいよ乗車。席はあらかじめ決められており、机の上には弁当、カップ、水が準備されている。
そして最初に注がれたのが「隠岐誉」。乾杯の準備は整った。
ただ、ここで一つ問題が発覚。今回の弁当はかなり小さめの“のり弁”。前回は弁当のボリュームが多かったため持ち込みのツマミを用意しなかったのだが、これは完全に読み違えだった。



隠岐誉、そして微妙なスタート
列車が出発すると同時に乾杯。イベントの幕開けだ。
しかし、最初の一杯「隠岐誉」を口にしてみると、ややアルコールの香りが強い。裏面の原材料を見ると醸造アルコールの表記。個人的には少し好みとは違う味わいだった。
灘五郷の酒に慣れた身としては、やや厳しいスタートとなった。


出雲富士と門真駅停車
2本目に登場した「出雲富士」で、ようやく日本酒らしい味わいが戻ってきた。ここでようやくイベントらしい流れに。
列車は万博記念公園駅を出発し、門真駅で9分停車。トイレに行くか悩んだが、普段は入れない折り返し線に入るということで、そちらを優先。鉄道ファンとしては見逃せないポイントだ。


理八が見せた巻き返し
門真駅を出発すると、3本目、4本目と酒が続くが、どれもややアルコールの香りが強め。
「今回は少し厳しいか…」と思ったところで登場したのが5本目の「理八」。これが見事に流れを変えた。現代的な味わいながら日本酒らしさも残るバランスの良い一杯で、女性にも好まれそうなタイプ。
ただ、その後の6〜8本目は再び好みと合わず、今回の“当たり”は2本という結果だった。


車内は大宴会
酒の当たり外れはあったものの、車内の盛り上がりは最高潮。
気づけば、どのテーブルもかなりの盛り上がりを見せている。1テーブル8人で四合瓶8本。これだけ飲めば、当然ながら酔いも回る。
途中、大阪の街並みが見える場所で一時停止する場面もあり、車内からの景色も楽しめた。それにしても、走る列車でここまでの宴会が繰り広げられるとは、なかなか豪快なイベントだ。
ちなみに、テーブルに座るメンバーはランダムで、意外な出会いがあるかも。



ジャンケン大会と帰路
終盤には恒例のジャンケン大会も開催。勝ち残った人には島根の特産品がプレゼントされていたが、筆者はあえなく一回戦敗退。
列車は大阪空港駅で20分停車後、折り返して万博記念公園駅へ。約2時間の旅はあっという間だった。
駅に戻ると、すでに千鳥足の参加者もちらほら。壁にぶつかる人や、おっさん同士でハグする人など、なかなかのカオスな光景が広がっていた。


おわりに
今回の「ご縁の国しまね」日本酒列車は、酒の好みこそ分かれたものの、イベントとしての楽しさは十分。走るモノレールの中で日本酒を味わうという非日常体験は、やはり特別なものだった。
名札を持っていれば最寄り駅までそのまま乗って帰れるのも、このイベントならではの配慮。さて、次のテーマはどの地域なのか。気がつけば、また予約してしまいそうな気配がしている。
▼【イベント情報】
次回の日本酒列車
3/21】大阪モノレールの日本酒列車 すし県 とやま号〒565-0826 大阪府吹田市千里万博公園1


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