ぶらり一人旅|京都・旧東海道の歴史スポットとグルメを散策

阪急の金券乗車券が残り三枚、有効期限が迫ってきた。それなら使い切ろうということで、三条大橋から旧東海道をぶらりと歩くことにした。

目次

京都河原町、三条大橋へ

京都河原町。地上に出た途端、外国人観光客の波が押し寄せてくる。人混みをかき分けながら三条大橋へ向かった。
アーケードには「WE♥赤ちゃんプロジェクト」の広告が並んでいる。「えらい元気なお子さんどすなぁ」と思わず独りごちた。

三条大橋
京都 三条大橋
京都独特の皮肉が込められているのかも

池田屋騒動の痕跡

橋の擬宝珠(丸い飾り)に刀傷がある、という話がある。幕末の池田屋騒動の際に付いたものらしい。半信半疑で目を凝らすと、確かに傷がある。150年以上前にここで起きた歴史の重みに、思わず背筋が引き締まった。

池田屋跡
擬宝珠に残る刀傷は本物だ
三条大橋からの鴨川の眺め

<池田屋騒動>
1864年(元治1)6月、池田屋騒動のあったところ。在洛の長州・土州など諸藩の討幕派が謀議中に新撰組に急襲され乱闘の結果、討幕派7人、新撰組3人が死ぬ。この事件が討幕機運を高めた。寺田屋とともに維新の史跡。当地には、新撰組をテーマにした居酒屋がある。お店の前には「池田屋騒動之址」と刻まれた石碑がある。

引用:京都市観光協会HP 池田屋跡

三条から東へ、レトロ商店街と行者橋

東海道五十三次の始点・三条大橋から東へ歩き出した。途中でレトロ商店街に引き込まれてしまい、気づけば東海道を外れてアーケードの中を歩いていた。通り抜けると「行者橋」という細い橋があった。柳が揺れて風が鳴る、なんとも風情のある橋だ。

いい雰囲気のレトロ商店街
これが行者橋だ
渡っていいのか迷うほど細くて趣がある

東海道に戻って歩いていると、お寺の掲示板が目に止まった。

「ドライブレコーダーには 他人に知られたくない わたしの品性や性分が 記録されている」

現代版の「壁に耳あり、障子に目あり」だ。思わず背筋が伸びた。

思わず立ち止まって読んでしまうお寺の掲示板

蹴上でランチ、そしてインクラインへ

ちょうど昼どきに「みふき亭」という風情のある食堂を発見した。のれんをくぐって親子丼(660円)を注文。老舗ならではの安定感のある味で、ほっとする一品だった。

通り過ぎるのは惜しい風情のある食堂だ
落ち着いた雰囲気の店内
親子丼(660円)。期待を裏切らない安定の味だ

腹が落ち着いた頃、前方に蹴上インクラインが現れた。鉄路が斜面を登る不思議な景色は、思っていたよりも軌間が広くて少し驚いたが、それでも歴史を感じる光景だ。すぐそばには「ねじりまんぽ」というトンネルもある。

蹴上インクライン

<蹴上インクライン>
琵琶湖疏水の大津から伏見に至る20.2㎞の舟運ルートの途中、水路落差のある2か所に設けられた傾斜鉄道。延長581.8mで、建設当時は世界最長。
蹴上船溜に到着した舟を、荷おろしすることなく斜面下の南禅寺船溜まで、舟ごと台車に乗せて斜面を昇降させる目的で建設された傾斜鉄道であり、建設当時は世界最長であった。
蹴上発電所の電力を用いて1891年に営業運転を開始し、1948年の運転を最後に停止した。
現在では散策の場や写真撮影スポットとして多くの人々に親しまれている。

引用:京都市観光協会HP 蹴上インクライン

ねじりまんぽ

<ねじりまんぽ>
ねじりまんぽは、蹴上インクラインの下を通り、南禅寺に向かう歩行者用トンネルです。渦を巻くような形で螺旋状にれんがが積まれているのは、上部のインクラインを行き交う船を乗せた台車の重さに耐えられるようにするためだと言われています。「まんぽ」とはトンネルを意味する古い言葉で、南北の出入口には北垣国道による扁額「雄観奇想」(ゆうかんきそう)、「陽気発処」(ようきはっするところ)が掲げられています。

引用:びわ湖疏水船HP

日岡峠から山科へ──道が語る物語

さらに東へ、日岡峠を越えると旧刑場跡や車石の道が現れる。知らない人が見ればただの狭い道に見えるかもしれないが、歩いていると道そのものが歴史を語りかけてくるような感覚がある。旧東海道の微妙に曲がりくねった道に、当時の旅人の息遣いを感じた。

旧刑場跡。15,000人が処刑されたと伝わる
旧東海道。当時の面影が残る道並みだ

一気に坂を下ると山科に到着。約2時間半のぶらり旅だった。歩き終えた後に山科駅前でひと息ついて、旅の余韻を楽しんだ。

山科駅前でひと息ついて旅の余韻を楽しんだ

帰路──阪急PRiVACEで贅沢な締めくくり

山科からは初乗車の京阪京津線で三条へ戻り、再び阪急へ。今回は少し奮発して「PRiVACE(プライベース)」に乗車した。+500円で利用できる完全予約制の特別席だ。

阪急電車とは思えない上質な車内だ
座席のつくりが丁寧でゆったり座れる
阪急電車らしい雰囲気はしっかり残している

アテンダントが乗り込んできて、上質な座席と静かな空気の中でゆっくりと過ごせる。「もうちょっとゆっくり走ってくれや」と思う間もなく終点・梅田に到着した。

最後は阪急ホームの若菜そばで締めくくり。歩いてきた街道の余韻がゆっくり溶けていくような、いい幕引きだった。

まとめ|京都・旧東海道ぶらり旅のルート

立ち寄りスポット内容一言
三条大橋東海道五十三次の始点擬宝珠の刀傷に歴史を感じる
池田屋跡幕末の激戦地石碑が当時の出来事を伝える
行者橋レトロな細い橋柳が揺れる風情ある橋
みふき亭親子丼660円老舗の安定した味わい
蹴上インクライン世界最長の傾斜鉄道跡歴史的な産業遺産
ねじりまんぽ螺旋状のレンガトンネル独特の建築技術が見どころ
旧刑場跡・車石の道旧東海道の遺構道が歴史を語る区間
阪急PRiVACE+500円の特別座席帰路の締めくくりに最適

三条大橋から山科まで約2時間半の行程だ。歴史好きにはたまらないルートで、グルメも組み合わせながらのんびり歩くのがおすすめだ。

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この記事を書いた人

ロードバイクには少し敷居の高さを感じていたところ、ミニベロの手軽さと奥深さに魅了され、気づけばどっぷりハマっている。
愛車はTern Verge D9。週末はミニベロで近所をぶらぶらしたり、輪行で少し遠くへ出かけたりしながら、気になるグッズや立ち寄りスポットを試している。
「兵庫県サイクル&D愛好会」のメンバーとして、仲間とのポタリングも定期的に楽しんでいる。

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