昨年あたりから、若い衆が口を開けば「新しいチャリを」とせがんでくる。しかも生意気なことに「ミニベロは嫌です」ときた。だがな、チャリの段取りを預かるのが相談役の役目。頭の中は最初から最後までミニベロ一択や。安くて、使えて、後々イジれる一台──その条件を満たす獲物を探す日々が始まった。
若い衆とミニベロの攻防戦
ミニベロは嫌だと言われても、相談役は折れへん。予算は3万円前後。ネットを毎晩巡回し、安くてそれなりに顔の立つ一台を探し続けた。そして辿り着いたのが、例のミニベロ。最安値がアサヒサイクルなのは正直気に食わんが、背に腹は代えられへん。色を決め、ネットで注文。10日待ちのはずが、まさかの2日で準備完了。話が早いのは嫌いやない。

引き渡し前の小さな違和感
簡単な説明と最終チェックを終え、防犯登録へ。ここでまさかの800円請求。
「防犯登録料って500円ちゃうんか?」
と思ったが、去年の10月に800円に改定されたらしい。代わりに期間が15年に伸びたみたいや。騒いどったら危うく恥をかく場面やった。しかし一気に300円も値上げするとは、兵庫県自転車防犯登録会もアコギな商売しよるで。

選ばれし一台、その正体
購入したのは「HARRY QUINN AL-FDB207 LONG BRIGHT」。
ハリークイン(HARRY QUINN)と読むらしい。20インチの折りたたみミニベロで、イギリス老舗ブランドの名を冠する一台や。色は本当は白にしたかったが、若い衆の意見を尊重して黒に決定。泥除けとリアキャリーは標準装備、7段変速付き。
セールで36%OFF、税込36,000円。この値段でこの内容なら、文句は出ぇへん。


<ハリークイン(HARRY QUINN)とは?>
自転車の本場・イギリスのリヴァプールで「Harry Quinn」は誕生しました。
引用:GIC-BIKE
1890年、創業者ハリー=クインの父親がイギリス・リヴァプールに「Coronet Cycles」という
自転車工房を開いたことが始まりです。
ハリーはその工房で兄弟や姉妹と一緒に働き、自転車づくりの基礎を身に付けていきました。
1950年、ハリーは兄弟達と「Quinn Bros Cycles」を開業します。
変わらずリヴァプールを拠点とし、自らをフレームビルダーとして父から受け継いだ技術で
唯一無二に磨きぬいた、優れた自転車を多く作り、後に自らのブランドを持つことになる
テリー・ドランらへの後進の指導・育成にも力を注いだことからイギリスの自転車業界に
強い存在感を及ぼす存在となりました。
しかし、ハリーは片目の視力を失ってしまい、1977年には会社の売却に追い込まれてしまいます。
それでも自転車への情熱は尽きることなく、マスター・フレームビルダーとして工房に留まり
自転車を作り続けます。
1980年、息子のピーター・クインと共に「Harry Quinn」の商標を取り戻し、ビジネスの舞台を
ウェールズのセント・フローレンスに移し店舗を構えました。以来、有名な自転車競技の選手へ
車体を提供したり、数々のレースを主催し、多くのサイクリストに愛され、レースでも活躍する
一大ブランドになりました。そうして、ハリーは2009年、92歳にて永遠の眠りにつきました。
2016年、Harry Quinn社より全てのブランド権利を取得し「Harry Quinn」は日本で蘇りました。
「Harry Quinn」が手掛けてきたクラシカルなデザインを活かし今までの「Harry Quinn」にはない
折りたたみ自転車やミニベロなど全く新しい自転車を創造した新生「Harry Quinn」が誕生しました。
軽く流して、顔を出す
寒さもそこまで厳しくなかったんで、軽くポタリング。
そのまま、最近世話になっとる「サイクルショップ タイガー」へ。いくつか前カゴの提案を聞いてみたが、今日は即決せず一旦持ち帰り。チャリは急いで仕上げるもんやない。段取り八分や。

細部チェックは相談役の流儀
伸縮式ハンドルポストに、7速レボシフト。
グリップはエルゴノミック風で疲れにくそうやし、英式バルブで空気入れも選ばん。チェーンホイールは52T、ディレイラーガード付き。
ペダルは折りたたみやないから、輪行するなら交換やな。
アルミフレームで12.5kg。この軽さなら十分戦える。







折りたたみは慣れが命
折りたたみはTernほど親切やない。
まずハンドルを折り、内側に抱え込むようにフレームを畳む。輪行バッグに入れるなら、タイヤ同士を固定するバンドは必須やろう。慣れれば問題ないが、最初は戸惑うやろな。





三万六千円の覚悟
正直、3万6千円の自転車としては上出来や。
あとは鍵と前カゴをどうするか。取り外し可能なタイプが無難やろう。
この一台で、若い衆がどこまで走れるか──それは本人次第や。
道具は揃えた。後は走って、飲んで、覚えろ。それがこの愛好会の流儀や。

おわりに
若い衆に渡すチャリ一台にも、段取りと覚悟がいる。高けりゃええわけやない。使えて、雑に扱えて、後で育てられる──それが大事や。今回のミニベロは、その条件をきっちり満たしとる。後は乗り手の根性次第。転んで覚え、走って覚え、最後はドリンクの旨さを知る。そこまで行って、初めて一人前や。



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