朝もやの中、神戸からよしべえさんと梅ちゃんが静かに集合した。今日の行き先は滋賀。旧東海道の水口から草津までを、ミニベロで走り抜ける一日だ。
神戸〜草津〜貴生川〜水口石橋──輪行でスタート地点へ
まずは神戸からJR草津駅まで輪行だ。車窓から流れる景色を眺めながら、今日の旅への期待が高まる。草津駅からは草津線に乗り換え、貴生川駅へ。

さらに近江鉄道水口・蒲生野線に乗り換え、水口石橋駅に到着。今日のスタート地点だ。ミニベロを組み立てて、いよいよ出発である。

三筋の辻──からくり人形時計に出迎えられて
駅を出てすぐ目に入ったのが「三筋の辻 からくり人形時計」だ。時刻になると機械仕掛けの人形が舞を踊る、愛らしいモニュメントである。現代の技術と江戸の街並みが交差するこの場所で、旅の始まりを温かく迎えてもらった気分になった。


水口宿と美冨久酒造──歴史と酒蔵文化の交差点
旧東海道を進むと、そこは水口宿だ。江戸時代の空気が今も石畳に息づいているような、落ち着いた宿場町の風情がある。


町並みを抜けて向かったのは美冨久酒造だ。地元に根付く酒蔵文化の香りが漂う場所で、建物の佇まいからも長い歴史が伝わってくる。走りながら立ち寄る酒蔵めぐりは、車では味わえないミニベロポタリングならではの楽しみだ。

横田渡跡から北島酒造、石部宿へ──旧道に刻まれた記憶
旧東海道の横田渡跡へ。今は橋も渡し舟もないが、かつてここで多くの旅人が行き交った歴史の跡が静かに残っている。

その記憶をたどるように向かったのが北島酒造だ。酒蔵に漂う芳醇な香りは、まさにその土地の歴史そのものを感じさせてくれる。こういった地域の文化に気軽に立ち寄れるのも、ミニベロポタリングの醍醐味だ。

続いて石部宿の田楽茶屋へ。味噌田楽をじっくり味わいたかったところだが本日は定休日。
先を急ぐことにした。
街道を走りながら立ち寄るグルメスポットの数々が、旅をいっそう豊かにしてくれる。

草津宿追分道標から草津宿本陣へ──旅の終着点へ
石畳が続く旧街道を進むと、やがて「追分道標」が姿を現した。ここは東海道と中山道の分岐点として知られる歴史的な場所だ。江戸時代の旅人たちもここで行く先を考えたことだろう。

よしべえさんと梅ちゃんは迷わず東海道を選び、草津宿本陣へと到着した。

瓦屋根の向こうに、今日の旅の締めくくりが見えてきた。
JR草津駅前でひと息──旅の余韻を味わう
JR草津駅前。よしべえさんと梅ちゃんは無事に走り切り、輪行前にしばしのんびり過ごした。「今日も、ええ旅やったな」──そんな言葉が自然とこぼれる。
ペダルを漕ぎ、歴史に触れ、仲間と笑顔で走る。それが兵庫県サイクル&D愛好会のスタイルだ。輪行袋に愛車をしまい、神戸への帰路についた。
おわりに
旧東海道の古道に、小径自転車で足跡を刻んだ一日だった。街道を愛し、歴史に敬意を払い、地域の文化に触れる。それがこの会のポタリングの楽しみ方だ。次はどの街を走ろうか、また旅の計画を練りたくなる。



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